「10歳の壁」? よく聞くけれどそれってなに?
「10歳までに勉強させないと手遅れになる!」といった話を聞いたことがありますか? この話を聞いて焦りを感じた方もいるのではないでしょうか。
だがしかし、よく聞く「10歳の壁」は、どのような根拠に基づいているのでしょうか。今回は10歳の壁について調べてみました。
「10歳」までの教育が子どもの将来を決めてしまう。
小学生の子供がいる保護者でしたら、「10歳の壁」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。10歳ではなく、9歳の場合もありますが、いずれにせよ教育関連の書籍や雑誌などで「この時期までに勉強や運動をしておかないと手遅れになる」などといった、いわゆるところの早期教育を促す文章で使われることが非常に多いフレーズです。
保護者の皆さんからすると、9歳や10歳といった具体的な年齢が出されていることもあるので、よくわからなくても、「手遅れにならないように勉強をさせなければ!」といった焦りを感じると思います。正直私もこの話を聞いてそう思いました。もしかしたら10歳を過ぎた子供の保護者の中には、「もっと早くに対策をしておくべきだった」といった後悔をしている方もいらっしゃるのでは?
しかし、「10歳の壁」というものは、本当になにか根拠があるのでしょうか。実際に「10歳の壁」が取り上げられている、さまざまな出版物を調べてみました。
学力に関しては、「東大に入るためには10歳までに勉強好きにする必要がある」と書いてあるものなどが見受けられましたが、なぜ「10歳」かという肝心の根拠については明確に説明しているものは見つけられませんでした。さらに脳科学や医学に関する最新の研究成果を調べてみても、現時点では「10歳の壁」の根拠といえるものは存在しないようです。
運動に関しては、運動神経は10歳までに一番伸びることを指摘したうえで、神経回路の95%は10歳までに完成するという研究成果が書いてある雑誌がありました。
これはとても説得力があります。しかし、10歳までに神経回路の大半ができあがることが事実だとしても、どういう運動をどれくらいすれば効果があるのか、ということまではわかっていないようです。適度な運動が健康に良いことは誰しもがわかっていますが、神経を十分に発達させるためには適度な運動でいいのか、ハードな運動が必要なのかということは、まだ解明されていないようです。
10歳は「壁」ではなく、「飛躍」の時期と考えたほうがいいのではないでしょうか?
とはいえ何もないところから、「10歳の壁」という考え方がわき出てきたわけではないようです。昔から教育現場では、9歳や10歳頃から学習面などでつまずきやすいことが指摘されてきました。科学的な根拠はないものの、教育現場の声や障害児教育における課題などが重なり合い、「10歳の壁」という言葉が作り出されたようです。
ここまでのことを読んで、「10歳の壁」は気にする必要がないと考えた方もいるかもしれませんが、必ずしも気にする必要がないとは言い切れないと思います。子供は生まれた時から継続して成長しているので、この時期に突然「壁」が現れるということはないでしょうが、10歳前後はちょうど子供から大人へと移り変わる非常に重要な時期です。
実際、私の息子も今9歳ですが、今まさに心境の変化が訪れています。
今までは反抗などしていなかったのですが、最近急に反抗的な態度や表情を表に出すことがあります。成長の過程なので仕方ないとは思いますが、親として戸惑うこともしばしばです。
それゆえにつまずきが起こりやすいのですが、逆に言うと保護者や教師など周囲の大人の適切なサポートによって、大きな「飛躍」を見せてくれる時期でもあるのではないでしょうか。「10歳の壁」はネガティブな意味合いで使われることが多い言葉ですが、私はこの時期の子どもは非常に面白い存在と捉えることにしています。保護者のかたも10歳前後の内面に起こる変化を深く理解し、お子さまの成長を楽しみながらサポートをしていただきたいと願っています。
飛躍と言えば、これから小学校で始まる「プログラミング」と「英語」。
この2つを子供たちがすんなりと受け入れてくれるのか?親としては非常に不安な要素ではないでしょうか?覚えてしまえば大人になった時に、とても有利な能力ではありますが、つまずいてしまうと中学、高校とずっと苦手科目になる恐れがあります。
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