小学校のプログラミング教育
小学校のプログラミング教育で何を学ぶのか、子供たちはどういった準備をするべきなのか考えてみようと思う。プログラミング教育の目指すところは、「普遍的に求める力」としての「論理的思考力」を身につけることだと説いています。
プログラミング教育とは子供たちにコンピューターに意図した処理を行うように指示することができるということを体験せて、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」を育てることだそうです。
プログラミング的思考とは、自分が意図する一連の行動を実現するためにどのような行動の組み合わせが必要なのか、決まっているプログラミング言語を、どのように組み合わせれば意図する行動を実現できるのか、組み合わせをどのように改善すればより良い行動になるのか、などということを論理的に考えていく力です。
プログラミングとは、抽象的な動作、処理を細かく分解して分類して、順番に実行していくことで、行動を起こします。このように物事を分解して本質を見極め、分類して整理することによって、論理的な構造を考える力を養うことで、プログラミングの力をつけると共に、日々の生活で起こりうるすべてのことに対して対応することの力を養うことを、プログラミング教育では求めているのではないでしょうか?
そう考えるとプログラミング教育というものは、小学校課程の目的に沿っているように感じます。そもそも、義務教育の目指すところは、教育基本法5条にあるとおり、次の2つです。
・各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培うこと
・国家および社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うこと
小学校では、原則的に「基礎」「基本」に「興味を持ってもらう」ことに重きを置いています。ですから各教科をまんべんなく学習します。上の2つは、どのような職に就くとしても活かすことのできる資質・能力です。将来、さまざまな職業の中から人生の選択を迫られます。その幅を狭めずに、広く門戸を開いておくことが、小学校教育課程での重要な要素となっています。
小学校の6年間というのは、幼児教育で学んだことを活かしながら、身近な生活での体験を通して、具体的な事象を捉えて、抽象的な思考力を高めていく発達段階とされています。このような体験から得られる「気づき」により、基礎的な能力を身につけていくことが小学校課程の教育なのだそうです。
これはプログラミング教育においても同様ではないでしょうか?小学校のプログラミング教育での「体験」「気づき」「身につけてほしいこと」は次のことだと思います。
体験
・コンピューターに、自分の意図した処理を行わせるように指示することができる
気づき
・身近な生活にコンピューターがあること、問題の解決には手順があること
身につけてほしいこと
・基礎的な「プログラミング的思考」を身につけること
プログラミング教育は各学校が適切に位置付け、実施していくことが求められています。プログラミング教育を実施する前提として、言語能力の育成や各教科等における思考力の育成など、すべての教育の基盤として長年重視されてきている資質・能力の育成もしっかりと図っていくことが重要であるとされています。
要するに「学校で考えて」と言われいるかの如く。実際には、各教育委員会や小学校が連携をして、授業内容を準備・決定していくことになるはずです。いくつかの学校ではすでに授業に組み入れており、2020年に向けて、そういった先行事例を手本に進めていくことになるでしょう。ですから、同じ地域の各小学校では、同じような教育方法が採られるのではないかと考えています。教科書については、検定の教科書により統一が図られるでしょうが、教師への教育・指導や、学校のICT 環境の整備にはばらつきがあるのではないか、といった不安要素があります。
結局、プログラミング教育は地域次第になりそうな感じです。
予算に関しても国から文科省へ予算がおりそうにないので、お金に余裕のない学校は最悪の場合職員が自費でカバーする。など、そのようなニュースを先日やっておりました。これでは地域や学校によって格差が生じてしまいます。この問題をどうにかしない限り先に進むのは難しそうです
これらの情報だけでは、保護者にとって新しく始まるプログラミング教育に対して、どのような準備をしておけばよいのか、プログラミング教室に通わせるべきなのか、悩みは尽きません。